香港デモの原因とは?一体何が問題なのかわかりやすく解説してみた

時事ニュース By アバター onib

6月9日、香港で100万人を越える大規模なデモが行われ、今世界中のニュースを賑わしています。その原因や問題は何なのでしょうか?

時間の無い方でも全体像を理解できるように、要点だけを簡略化してまとめました。

 

原因は「逃亡犯条例」の改正案

今回の100万人を越える大規模デモは、逃亡犯条例の改正案に反対するデモです。

100万人というと、香港の人口からすると約7人に1人が参加している計算になります。

なぜこれほどまでに反対する人が多いのでしょうか?

 

逃亡犯条例の改正案とは?

逃亡犯条例の改正案とは、現在米国を含む20カ国と結んでいる犯罪人引き渡し協定の対象を、他の国にも広げるというもので、香港にいる外国人にも適用されます

今回最大の問題とされているのは、引き渡し国の中に中国本土が入っていることです。

現在デモの参加者は「送中法(市民を中国に送るという意味)」に対する猛反発をしているのです。

 

なぜ中国に犯罪人を引き渡したくないのか?

簡単に言うと、実質的に中国本土に香港が支配されてしまうことを懸念しているわけです。

そもそも香港は、150年以上にわたってイギリスの植民地でした。

中国に返還された後の香港は「特別行政区」として独自の法制度や国境を持ち、共産党政権が支配する中国とは異なり、表現の自由などの権利も保障されていました。

しかし近年、香港の行政トップは事実上、親中派しか選ばれないような仕組みになってきています。

そのせいもあり、今回の改正案により一層危機感を募らせている人が多いのです。

中国による「政治犯狩り」の恐怖

今回の改正案には「7年以上の刑期を伴う最も重い犯罪容疑のみで政治犯に対しては適用しない」などの条件が提示されていますが、中国では政治犯を別容疑で逮捕することも珍しくない為、事実上は無意味だと考えている人も少なくありません。

 

要するに、香港国内で民主化運動に関わったり中国共産党に不利益となる活動を行えば、香港当局に「容疑者」として中国に身柄を引き渡される恐れがあるということになります。

 

引き渡された身柄は、司法が独立していない(=共産党組織で作られている)中国国内で裁判を受けることになります。

 

自由を勝ち取る為の闘い

つまり、今まで香港人が持っていた、自由や権利の保障、司法の独立など、その全てが無くなってしまうということであり、香港人にとって今回のデモは、自由の権利を勝ち取る為の闘いと言っても過言ではありません。

 

各国や世論の反応と香港政府

EUやカナダ、アメリカなどの欧米諸国は今回の改正案に対しては否定的な姿勢です。

一方で、現在の香港政府のトップで親中派の林鄭月娥はデモに対して「組織化された暴動」と発言するなど、強硬な姿勢を貫いています。

 

また、SNSでは当局によるデモ参加者に対する締め付けが批判を浴びています。

 

06/13現在の状況

香港の立法会の発表によると、13日に「逃亡犯条例」改正案を審議する予定でしたが、見送りにすることを発表しました。

審議日程は議長が決定し次第、発表されるそうです。


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元・携帯ショップの販売員(専門)。 「マニアックな話を素人にも分かりやすく」をモットーに記事を書いています。