[追記あり]GoogleがHuaweiへのサービス提供を中止?一体どういうこと?理由は?

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※この記事は1年以上前に書かれたものです。情報が古い可能性があります。

以前からHuaweiへの締め付けが厳しいと懸念されてきましたが、なんと米Googleが、中国Huaweiとの取り引きを一時停止したそうですね。

(Huaweiの問題については過去記事に詳しくまとめてあります)

さて、私たち利用者にとって問題なのは「Huawei製品でGoogleが利用できなくなるかどうか?」ですよね。

 

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既存のHuawei製品には影響なし

記事によると、既存のHuawei端末のユーザーは今後も引き続きAndroidの更新やGmailの利用などは可能のようです。

あくまで、今後販売されるHuawei製品に対しての措置のようです。

 

新しくHuawei製品を買う方は注意!

ロイターの報道によると、「GoogleがHuaweiとの取引を停止する」として、今後リリースされるHuawei製品に対して「ハードウェア・ソフトウェア・技術サービスのうち、オープンソースライセンスで入手可能なもの以外、すべてHuaweiが使用できないようにする予定」とのこと。

要するに「今後リリースされるHuawei端末では、Google製のアプリやGoogle Playなどのサービスが利用できなくなる可能性がある」ということになります。

補足すると、AndroidOS自体はオープンソースなので制裁を加えられたところで、端末にAndroidを導入するのに問題はありません。問題は、Google Play Storeが使えなくなることによりGoogle MapをはじめとしたGoogleアプリが利用できなくなることです。

 

ロイターの報道とはいえ、まだGoogleから正式な発表があったわけではありません。

ちなみにIT media NEWSの記事では、Googleの日本法人からの声明は出ているようです。

「We are complying with the order and reviewing the implications. For users of our services, Google Play and the security protections from Google Play Protect will continue to function on existing Huawei devices」(われわれはその命令を順守し、影響を検討している。既存のHuawei端末については、われわれのサービス、Google Play、Google Play Protectによるセキュリティ保護システムは引き続き機能する)

引用元:IT media NEWS

これからどうなるのかは分かりませんが、どちらにせよ既存のHuaweiユーザーは安心して良さそうですね

 

Googleサービスが使えなくなることの影響

モバイルOSで70%を越えるシェアを誇るAndroidですが、果たして今回の報道が本当だとすると、どれほどの影響があるのでしょうか?

Huawei社のイメージ悪化を含めると経済的なダメージは計り知れません。

しかし、実際にHuawei製品を利用する上での便利さはどうなるのでしょうか?

 

ここから先は個人的な見解ですので、興味のある方だけお読み下さい

 

利便性にはたいして影響が無い?

個人的には利便性に対する深刻な悪影響は無いと考えています。

以下その理由

理由1:OSバージョンより価格重視の風潮

たとえば、日本でも有名なXiaomi製品などは独自UIを採用しているメーカーが多く、Bangogood,comなどの激安ショップで販売されている製品の中には「カスタムROM」と言って、オリジナルではなくショップがカスタマイズしたROMが採用されている場合が多いのです。

カスタムROMではオープンソースで公開されているAndroid OSのリソースを独自に追加しており、本来は対応していない部分に対して日本語化を行っています。カスタムROMには、メーカー公式のアップデート(AndroidOSの更新)が受けられないというデメリットがあります。

要するに中国の格安ショップで買った端末の多くが日本語を犠牲にして、アップデートができない状態という事になります。

ですが、実際に中国から買える格安スマホは世界的にはめちゃくちゃ売れており、少しずつですが日本でもポピュラーになってきました(そりゃあ、Amazonで買うよりも1万円以上安く買えるならそうなりますよね)。

これが何を意味するかというと、AndroidOSのアップデートに対しての関心より端末の値段を重視する人の方が多いということになります。

 

理由2:APKファイルを直接ダウンロードすればAndroidアプリを利用できる

開発者以外にはあまり馴染みの無いファイル形式かもしれませんが、これはアプリの拡張子です。

そもそも現状でも中国国内ではGoogleプレイストアが利用できませんが、少し詳しい人ならGoogleのアプリを端末に入れています。

その方法とは、単純にGoogleプレイストア以外からダウンロードしているわけです。

簡単に言えばWindowsのフリーソフトをダウンロードするようなイメージでしょうか(セキュリティー面でも同じく)。

要するに、別にGoogleプレイストアからダウンロードしないと作動しないわけではありません

※ただし有料アプリをダウンロードするのは違法

 

Googleマップが使えないのは不便かもしれませんが、これに関しては既に「Maps.me」というオフラインでも利用可能な人気の地図アプリがあります。

MAPS.ME–オフライン地図とナビゲーション

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APKファイルをダウンロードして取り込むというのは、推奨されている方法ではありません。しかしアプリ開発者としても、より多くの方に利用して欲しいと考えるのは当然であり、もしもスマホシェアの高いHuaweiユーザーが締め出される事になれば、APKファイルを公開する開発者が増え、Googleプレイストア以外のストアが更に活発になると予想されます。

理由3:独自OSを開発中

Huaweiは「Kirin OS」という独自のOSを開発しています。具体的な内容についての詳細はまだ明らかになっていませんが、独自OSについては以前から度々報じられてきた事ですので、最近の制裁で急遽・・・という付け焼き刃的なものでは無い筈です。

 

全体的に見るとGoogleがHuaweiを締め出すメリットは何ひとつありませんね。Googleもまた、アメリカの経済措置の被害者と言えるかもしれません。

全体的な感想

別にHuaweiや中国の肩を持つわけではありませんが、個人的には頑張って欲しいと思っています。

アメリカ側がHuaweiを非難する理由については、「人民解放軍の関わり」に端をを発する様々な疑惑ですが、そのどれもがHuawei自身は認めていません。ただし、安全保障上の理由であれば万が一を念頭に置いての措置としては理解できます。(しかし、どうしても経済的な面での争いが透けて見えるのも事実ではありますが)

各国政府の対応についてはとやかく言うつもりはありません。ただやはり、名指しで批判されてここまでネガティブな煽りをされるているとなんだか可哀想な気がしなくもありません 笑

イチ企業が確たる証拠もなく(逆に言うと関係が無いというのも証明ができないのですが)これだけ批判されるのは、なかなか見ていて気持ちいい気はしませんね。規模は違えど集団いじめのような状態ですから。

実際、憶測を抜きにHuawei製品だけを見れば、安価で質が良いですし。

本当にHuawei製品は危険なのか?

さて、懸念されている「バックドア」をはじめとしたプライバシーの話ですが、私たち利用者にとってHuawei製品は危険なのでしょうか?これは私には分かりません。ただ、本当に個人情報が抜かれる可能性が高いなら「既存の端末はサポートを続ける」という発表もよくわかりません。

 

多くの人が「中国製品はプライバシーが心配」と言い、一方で欧米には絶大な信頼をおいています

日頃私たちが受け取る情報の多くが欧米のフィルターを通していますが、実際のところどうなのでしょうか?

 

たとえばそもそもGoogleはGmailのメール内容を読み取りマーケティングに生かしていた過去がありますし、この記事を書いている5/20時点では下記のようなことがニュースになっています。

参考:Google、ユーザーに無断でGmailからショッピング履歴などをリスト化

 

さて、不思議なことにこういったニュースはあまり話題にはなりません。勿論、利用者の中には「Googleが閲覧履歴を広告の表示に使っているは分かっている」と思う方もいるかもしれません。実際に私もそうですし、このブログにはGoogleの自動広告を貼り付けているので、きっとブラウザ上にはあなたが最近検索したものに近い広告が表示されていることでしょう。

こういった個人情報が収集されるのは現代社会では切っても切り離せないことであり、本来はこういったデータの収集は利便性を高める為に必要なことなのですが、上記のニュースの場合は「無断」ということなので、これは見過ごすことはできません。

 

私自身もそうですが、仮に利用規約に同意したことであっても、自分のどんな情報が収集されて何に利用するのか理解をしていませんし、多くの方がそうだと思います。「そんな情報収集されてたなんて!」と、ニュースなってから驚くことも少なくありません。

 

それに、収集した企業が不正をしていないから安全という話でもなく、ハッキングの恐怖もあります。

ハッキングというと「政府への信用」という点でも、世の中にはおかしなことはいくらでもあります。

例えばHuaweiをはじめとした中国製品に対してスパイ疑惑を主張するアメリカでは、過去にエドワード・スノーデンによってNSA(アメリカ国家安全保障局)とGCHQ(英政府通信本部)が世界最大手のSIMカードメーカー「ジェムアルト」から暗号化キーを盗みとっていた事が暴露されています。

ジェムアルトは世界中で450以上の携帯電話会社にSIMカードを売っており、その中にはdocomoやau,ソフトバンクも含まれていました。要するにNSAとGCHQは無許可で個人の会話や履歴を見ることができたということです。(※後にジェムアルト側は、「NSAとGCHQによる作戦が行われたと判断するに妥当な根拠がある」としながらも、大規模な盗難には至らなかったと言っています)

 

更にそれ以前には、2011年から2012年にかけてAndroid端末で使用されるGoogleプレイストアなどのサーバーをハッキングして、情報収集のためにマルウェアを拡散させようとしていたことも暴露されています

これらのことから、私がHuaweiの一連の騒動について、「一体どの口が・・・」と思ってしまうのは事実です。

そしてアメリカに追従するような対応を取る日本に対しても同様の気持ちであり、日本政府は過去に被害を受けていた疑惑もあります(参考:https://www.j-cast.com/2015/08/04241982.html?p=all)。

 

結局のところ、Huaweiをはじめとした中国製品に対して「なんとなく辞めた方がいい」程度のイメージが広がっていますが、どこの国のどんな製品やサービスを使おうとも危険性は変わらないわけです。

 

端末からの情報もそうですが、本当に個人情報を懸念するなら、SNSをはじめとしたサービスにも目を向けるべきであり、周囲を見渡すと「中国だから」とか「Huaweiだから」というわけではありませんし、むしろ表沙汰になっている多くの問題はアメリカ政府やアメリカ企業の方が多いのが実情です。

 

要するに、どの端末もどの製品を利用しようとも絶対に安全とは言えません。しかし、これらのことを踏まえた上で「じゃあどれを選ぶのか?」「何を(どの情報を)信じるのか?」、せめて私たちが一人一人が選択できるような形であって欲しいと思うのですが、結局は中国に脅かされているアメリカのプレッシャーが世界中を巻き込み、ひいては私たち庶民から選択肢を奪う形になっているように個人的には思うわけです。

 

「2019.06.07追記」

「Huawei版Android」が普及すれば検索や広告をはじめとしたGoogleの各種ビジネスにも影響するため、Googleは商務省と協力して解決策を見つけていると報じられています。(引用元:https://buzzap.jp/news/20190607-google-huawei-android-america-government/

 

「2019.06.29追記」

【G20】米国、ファーウェイへの禁輸措置を解除?米国が態度を軟化させた理由は?
29日、G20大阪サミット閉幕後の記者会見でトランプ大統領がHuaweiに対する禁輸措置を事実上解除するとの報道がありましたので早速調べてみました。 禁輸措置が解除されるとなれば、Huawei製品に対して停止するとされていたGoogl...

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